つつじが岡公園(群馬県館林市)

撮影日 2010.5.1&2009.4.29&2009.5.2

歴史深いツツジは世界一!?

つつじが岡公園 つつじ園
ここがたぶん最もツツジを美しく撮影できるポイントではないかと思います。もちろん、ウデが伴わなければダメですけど。

群馬県館林市にある「つつじが岡公園」は、名前の通り、ツツジの名所です。日本一どころか世界一という研究者もいるほどのツツジの群生(2009年のつつじまつり)があります。公園付近一帯は、古くからからヤマツツジが自生していて、「つつじが崎」と呼ばれていました。

ツツジは歴代の館山城主や愛好家や自治体によって手厚い保護と育成が図られ、樹齢800年を超える高さ5mのヤマツツジや、新田義貞の妻「勾当の内侍(こうとうのないし)」遺愛のツツジなど、今では古木名木50品種以上約10,000株のツツジが植栽されています。昭和9年12月28日には国の名勝に指定されました。

15〜16世紀に築かれたとされる館林城は、別名尾曳(おびき)城とも言われ、城沼を天然の要害として建っていました。しかし、現在ではほとんど遺構が残っておらず、跡地に市役所、文化会館、市立図書館、向井千秋記念子ども科学館などが建てられています。

館林城は、1590年(天正8年)、徳川家康の関東入封に伴って、徳川四天王の一人である榊原康政が館林10万石の初代城主となって以降拡張工事が行われ、同時に検地や城下町の整備や治水工事などが行われて栄えました。しかし、榊原康政の死後は藩主による長期の支配が無く、幾度か廃藩され天領になるなど不安定な藩でした。

伝説によると、1605年(慶長10年)、榊原康政の寵愛を一身に集めた側室の「お辻」が正室の妬みに耐えきれず、城沼に身を投げてしまいました。康政はお辻を偲んで「つつじがア」にヤマツツジを植えたとされています。城沼北岸の善長寺には、お辻と、共に身を投げた侍女のお松の供養塔が建てられています。

公園の概要

つつじ園に迷路のように縦横に広がる散歩・散策 路。小高い丘になっていて、まさに「つつじが岡」です。

「つつじが岡公園」が都市公園として整備されたのは昭和52年でした。面積約36ha(幅約180m、長さ約3.8km)の城沼の南側に公園が広がっています。群馬県管理の部分と館林市管理の部分を含めると総敷地面積は36.8haにもなる大公園です。

広い公園内には、全国に名を響かせるつつじ園淡水魚の水族館である水産学習館(閉館)熱帯温室(閉館)、広々とした大芝生広場、芝生広場もあるアスレチック、梅林、水生植物池、緑道、噴水池、催し物広場、水遊びのできる大徒渉池、噴水時計、日本庭園……などの様々な施設があり、遊覧船まであります。

「つつじ園」は新園と旧園に分かれていて、合わせると5haもあります。地元では花山と呼ばれるツツジ古木の群生域は旧園の方です。正門から入って正面と右手が古代ツツジの旧園で、左手に進むと新園があります。ツツジは小高い丘に幹を連ねていて、その中に迷路のように細い散歩・散策 路が設けられています。ツツジのトンネルもあり、赤、ピンク、オレンジ、白と色とりどりのツツジを存分に楽しむことができるようになっています。

花ハス遊覧船

「つつじが岡公園」は、ハスの花でも知られています。城沼に約30万株もの花ハスが自生しているそうです。

水面の1〜2割程度が淡いピンクの花ハスに覆われる夏には「城沼花ハスまつり」が開催され、「花ハス遊覧船」が運行されます。遊覧船からハスの花を間近に眺められるわけです。

乗船料は大人700円、子供300円(小学生以下)。2009年のツツジの時期には、屋形船の姿もありました。沼の幅は180m程度しかないので、遊覧船という響きにちょっと違和感があったけど…。

黄色い屋根が「花ハス遊覧船」。手前には屋形船。遊覧船は2隻あるようです。ボートも多種多彩。釣り船も出ています。

遊覧船やボートは城沼観光という民間の会社が運営していて、通常時は交通手段としても利用されています。城沼一周の遊覧船はゴールデンウィークや花ハスの時期などの多客時のみで、常時運航しているわけではありません。

船の料金       
城沼一周 花ハス遊覧船(大人700円、小人300円)遊覧船
つつじが岡公園→尾曳橋(大人400円、小人200円)遊覧船・渡し船
つつじが岡公園→善長寺(大人200円、小人100円)遊覧船・渡し船
ボートの料金
手こぎボート 30分 600円  
小型足こぎスワン(2〜3人乗り) 30分 1,000円
中型足こぎスワン(6人乗り) 30分 2,000円
フェリータイプ (3人乗り) 30分 1,500円

尾曳橋は「第二公園」や「向井千秋記念子ども科学館」などの近く、善長寺は城沼の対岸で、先に書いたお辻とお松の供養塔があります。

2009年8月、花ハス遊覧船に乗船しました。そのときの様子は別ページ「花ハス遊覧船」に詳しく書いています。興味のある方はご覧いただくと分かりやすいかも知れません。

ゴールデンウィークは一大観光地になる

つつじが岡公園 正面入り口
本当に大観光地です。つつじ園側の正面入り口を入ると、こんな感じで両側に土産物屋が立ち並んで、観光客がご覧の通り。

「つつじが岡公園」では、毎年4月中旬から5月中旬に「つつじまつり(2009年の様子)」が開催され、一大観光地と化します。大型バスが連なって日帰りツアー客を次から次へと運んできます。これらに自家用車が加わって、公園のまわりは大渋滞です。駐車場はたくさんあるから心配ないけど、渋滞から抜けるのが大変でしょう。参考までに「2010年のつつじまつり」の様子。

クルマで走っていると、道路の両側に呼び子が立っていて、一日500円の有料駐車場に誘われます。2009年4月までのこちらの記事では、「無料駐車場があるから有料は避けるべき」と書いていました。

しかし、2009年に確認したところ、無数にあったはずの駐車場の敷地には家がたくさん建っていて、無料駐車場はかなり少なくなっていました。しかも公園から遠い。それでもたくさんありますけどね。今となっては「500円払って近くに停める」という考えもアリかも知れません。

ツツジの時期だけ入園料がかかります。2001年までは高校生以上400円だったのが2002年には500円になり、2009年は更に値上がりして、つつじの最盛期(見頃)が600円、咲き始め&最盛期過ぎが300円になってしまいました。

つつじが岡公園 大型バス駐車場
正門入り口近くにはこんな駐車場が何カ所もあります。大型バス専用なのでマイカーは駐車できません。それにしてもたいへんな数です。奥にまでズラリと大型バスが並んでいます。

ゴールデンウィークは600円と思った方が良さそうです。入り口横の窓口で600円の券を購入して、水産学習館と温室の入り口で100円を支払えば、セット券に交換してくれます。

しかし、「温暖化のためかつつじの見頃がどんどん早くなっている」と地元のタクシーの運転手さんが嘆くくらい見頃の時期が早まっています。

2009年は4月29日の時点ですでに萎れている花がたくさんありました。それでもご覧の通りの美しさなので、見頃料金も仕方ないかもしれません。今後は、もっと厳しくなるかもしれませんね。

正面入り口から入ったばかりの通りには、両側に土産物屋がずらりと軒を連ねます。城沼のほとりにも土産物屋。あちこちにレストハウスと土産物屋。ぼくは観光地の雰囲気が大好きなので、とても楽しかった。

でも、ツツジのシーズンオフはどうなんでしょうね。入場料も必要ないし、縁日のような喧騒もない、人影もまばらなごく普通の公園なのでしょうね。ぼくはその時期には訪問したことがありませんが、静かな公園が好きな方はツツジの時期は避けた方がよろしいです。

水産学習館(閉館)・温室(閉館)と周辺の観光情報

つつじが岡公園 水産学習館
水産学習館の大型魚水槽。魚の泳ぐスピードが速いので、どうしてもぶれてしまいます。

2010年10月、群馬県農水部の方から連絡をいただきました。この項で紹介している「水産学習館」は2010年3月31日をもって、「熱帯温室」は2010年6月30日をもって閉館しているそうです。詳しくは、群馬県の「つつじヶ岡公園」のサイトをご覧くださいとのことです。残念です。

本来ならば、この項は削除すべきところですが、記録としてとどめる意味で、このままにしておきます。

以下、在りし日の様子です。

淡水魚水族館は正式には「水産学習館」です。群馬県内に生息している魚を中心に100種類近い魚が飼育されています。

入り口から入って右側に、川の上流の魚、中流の魚、下流の魚と水槽が並べられ、左に沼、湖と並んでいます。出口間近の学習ホール右手に大型魚の水槽がありました。最大の魚はアオウオで、体長1.2mもあります。

平成元年4月にオープンした「熱帯温室」には、ガジュマルやアコウなどの熱帯樹やシダ類などを中心に、200種類近い植物が栽培されています。バナナやパイナップルまであり、トロピカルな雰囲気でいっぱいです。

温室に入らなくても、園内は植物の宝庫です。サザンカ、椿、桜、アジサイ、アメリカハナミズキ、サツキ、メタセコイア、アオギリなどのほか、たくさんの植物を見ることができます。

また、城沼周辺では、コジュケイ、モズ、ノビタキ、ウグイス、カンムリカイツブリ、ムクドリ、メジロ、カケス、クマシギ、アオサギ、シジュウカラなどたくさんの野鳥を観察することもできます。

つつじが岡公園 温室
温室内のパイナップル。トロピカルな雰囲気満点です。バナナの木もありました。

更に、公園の近くには第二公園、文福茶釜の茂林寺、田山花袋旧居、あの宇宙飛行士の向井千秋さんを記念して建設された「向井千秋記念こども科学館」などの観光スポットがあります。旧園内には、向井千秋さんがスペースシャトル「コロンビア」に持ち込んだツツジの種子から発芽・成長した「宇宙ツツジ」もありました。

城沼の西端にかかる尾曳橋を超えればプールや体育館もあって、しかもこのあたりは桜の名所でもあります。公園を中心にした一帯が観光名所なのですね。とにかく見所がたくさんあります。こちらの公園へ行くときは、できたら早起きをして、周辺を含めて一日ゆっくり散歩・散策 したいですね。オススメです。

城沼の東側には宿泊できる、公共の宿「つつじが岡パークイン」があります。天然温泉ではありませんが、日帰り入浴や休憩もできます。宿泊料金が手頃で、レンタサイクルもあるので、このあたり一帯の観光の拠点として利用してもいいかも知れません。

当サイトでは、「つつじが岡公園」を詳しくご覧いただくために、つつじが岡公園の写真つつじ園の写真花ハス遊覧船水産学習館の写真温室の写真つつじが岡パークインの写真、それぞれに独立したページを設けてあります。各ページに10数枚程度の写真を入れ込んだので、併せてご覧いただくと一層分かりやすいと思います。

つつじが岡公園 園内地図

つつじが岡公園 園内地図
スキャンした園内地図。つつじ園は右上部分。

アクセスと有料施設の料金など

開園時間
7:00〜18:00(つつじまつりの期間のみ) 【休園日】なし
徒歩
館林駅から2.5kmくらいの距離がありますが、歩けない距離ではありません。30分くらいでしょうか。
バス
ゴールデンウィークには東武伊勢崎線「館林駅」〜「つつじが岡パークイン」、一駅羽生駅寄りの「茂林寺駅」に近い「野鳥の森ガーデン」〜「つつじが岡パークイン」のシャトルバスが運転されます。料金は大人300円、小人100円。
普段でも路線バス(パスモは使えない。大人200円、小人100円)が走っていますので、花山交差点傍の「つつじが岡公園入り口」というバス停で降りればすぐです。館林駅から10分程度。残念ながら本数は少ないですね。下のGoogleMapで、「372」と書いてあるところが花山交差点です。
東武日光線「板倉東洋大前駅」からも「館林駅」行きバスに乗れば行くことができます。
タクシー
館林駅からタクシーだと降りる場所にもよりますが、5〜10分くらいはかかると思います。料金は1,000円前後でしょうか。でも、初乗り570円!なのですよ。(初乗り590円の会社もありますが…)一時バス網が全廃された影響もあってか、タクシーがとても発達しているようです。初乗り710円に慣れているのでビックリしました。
マイカー&駐車場
クルマの場合、東北道 館林I.Cから3kmくらいです。でも、前述のように、「つつじまつり」の時期は道路はメチャ混みです。国道354号は避けるべきですね。お祭りのときは臨時駐車場がたくさんあって心配ありませんが、平時は2カ所しか確認できませんでした。いずれも、温室側の入り口近くです。花山交差点からからすぐの駐車場はかなり大きめだったから大丈夫かな。
トイレ
トイレは7カ所くらいあります。
入場料
つつじの最盛期(見頃)が600円、咲き始め&最盛期過ぎが300円。水産学習館・温室とのセットは700円
温室のみ300円、水産学習館のみ200円、両館セット400円。大学生以下は半額       
つつじが岡パークイン
一泊:和室−中学生以上6,699円、小学生5,544円、大広間−中学生以上4,966円、小学生4,389円(基準コース)
休憩:和室1人(小学生以上)800円、大広間1人400円、延長1時間200円(和室のみ)(11:00〜15:00)
貸し自転車:2時間−中学生以上200円、小学生100円、延長1時間−中学生以上100円、小学生100円