権現堂公園(幸手市)

最終更新日 2020.3.20 撮影日 2020.2.29他

関東有数の桜の名所は現在拡張中

黄色い菜の花の絨毯、桜の薄ピンク、空の青。すばらしい風景ですよね。2014.4.6撮影

関東有数の桜の名所です。

昭和8年に廃川された利根川水系の権現堂川と中川の堤防約6kmにわたって、約3,000本の桜が植えられたのは大正時代のことでした。関東随一の桜の名所となり、遠く静岡県からも花見客が訪れたそうです。

その後、太平洋戦争末期には伐採され薪にされてしまいましたが、戦後およそ3,000本が堤防約1kmに渡って植え直され、名所が復活しました。現在はそのうちの約1,000本が残っています。

昭和63年には周辺の農地に菜の花が作付けされ、現在の景観ができあがりました。

更に平成7年(1995年)ころから、権現堂桜堤と権現堂調整池(行幸湖 みゆきこ)西岸と国道4号の間の土地の一部を権現堂公園とする整備が始まりました。完成すれば総面積34.8haという大公園です。

平成15年、行幸湖と権現堂桜堤を結ぶ橋(外野橋 そとのはし)が完成し、平成20年には権現堂桜堤から行幸湖西岸の公園エリアで一番遠い場所に公園(8.6ha)がオープンしました。

平成27年に完成した「2号公園」。ちょうど梅林が見ごろを迎えた時期の写真です。2020.2.23撮影

平成15年に完成したエリアは「1号公園」と呼ばれています。1号公園は子どもたちの遊具や球技広場、水生花園などがあります。

更に平成27年(2015年)には、4号公園から外野橋を渡った先の三角形のエリアが整備され「3号公園」としてオープンしました。

3号公園は面積約1.5haほどで、100本近い白梅林(万葉の公園)や、芝生広場、展望の丘などが整備されています。

残すは4号公園から1号公園へ向かう途中に整備されている2号公園のみとなりました。

2号公園は、令和3年春の供用開始に向けて着々と造成が進んでいます。基本コンセプトは「緑に囲まれた水辺のレクリエーションの拠点」だそうです。

自然と触れ合うことができる公園として、日帰りでキャンプが可能な施設や広大な広場、桜並木などが整備されているようです。

権現堂公園(3号公園) 園内案内図

権現堂公園 3号公園 園内案内図
権現堂公園 3号公園 園内案内図

権現堂公園 整備マップ

いくつもある公式サイトから拝借しました。御礼申し上げます。埼玉県庁内権現堂公園

花の4号公園

100万本と言われる彼岸花の群生。地域の方々の努力には頭が下がる思いです。2013.9.22撮影

上の計画図の通り、公園全体を1号公園(平成20年オープン 8.6ha)、4号公園(権現堂桜堤 13.3ha)、2号公園(1号公園と4号公園の間の行幸湖西岸 11.4ha)、3号公園(平成27年オープン 4号公園から外野橋を渡った先 1.5ha)の4エリアに分けて整備が進められてきました。

4号公園だけみると、春の桜だけだったのが、水仙(2月見ごろ)紫陽花(6月見ごろ)曼珠沙華(9月見ごろ)が植えられ、更に多くの観光客を集めるようになりました。

近年は桜だけでも様々な種類が植樹されていて、特に「おもいで広場」に平成25年に植樹された70本の河津桜は「桜の幸手」の真骨頂かもしれません。「権現堂公園 70本の河津桜

桜堤の中央部分には、お土産物屋で軽食も可能な通年営業(木曜と金曜休み)の「峠の茶屋」も完成し、より一層観光地色が強くなっています。

平成25年に70本植樹された河津桜。令和2年にはここまで大きくなりました。2020.2.29撮影

花の時期以外でも散策を楽しんでいる方々が結構いらっしゃって、そんな方々に通年で営業している「峠の茶屋」が重宝されているみたいです。

堤の手前にある駐車場が無料なので使い勝手が良いのですね。

昭和初年から開催されている「桜まつり」は50万人の花見客で賑わいます。

令和2年(2020年)の桜まつりは「第90回」ですが、新型コロナウィルス蔓延の影響で中止になりました。お祭りは中止でも、桜が咲かないわけじゃありませんので、ね(笑)。

桜まつりの他にも、平成13年からの「あじさいまつり」は同じく令和2年で20回、平成18年からの「曼珠沙華まつり」は令和2年で15回を数えます。無事に開催できると良いですね。

紫陽花は100種約15,000株、曼珠沙華は100万本以上とも言われています。

平成22年から開催されている「水仙まつり」は令和2年は11回目でした。こちらは無事に開催されました。

利根川東遷事業とあじさい

2.13.6.22撮影。あじさいまつり。100種15,000株の紫陽花は圧巻です。紫陽花がこんなに多種とは思わなかった。詳しくは、権現堂公園 あじさいまつり へ

権現堂桜堤が築かれたのは16世紀のことでした。昔からこの周辺は多くの川が複雑に交錯する地域で、たびたびの洪水に悩まされていました。

特に、渡良瀬川からの大量の水を中川へ運んでいた権現堂川は暴れ川で、ひとたび大規模に決壊すると遠く江戸までが水浸しになったそうです。

江戸時代、隅田川経由で東京湾へ注いでいた利根川は、大規模な開削工事によって渡良瀬川と合流させ、権現堂川を経て旧江戸川(太日川)から東京湾へ注ぎ込むルートへと変更されました。

しかし、権現堂川は利根川の途轍もない水量を捌ききれません。洪水のたびに、何度も何度も高い堤防が作り直され、現在の桜堤ができあがりました。

その後も利根川の東遷事業は続き、17世紀中ごろ約60年かかって利根川は銚子から太平洋に注ぐことになったのです。

しかし、それでも権現堂川には捌ききれない水量が流れていたようで、たびたび水害が起こりました。結局、昭和初年に利根川と中川を結ぶ権現堂川は堰き止められ、「行幸(みゆき)湖」という調整池になりました。

2013年に初めて「あじさいまつり」に行ってきました。何より紫陽花の種類の多さにびっくりしました。

桜堤の北部分の斜面にこれでもかとたくさんの紫陽花。茨城側の土手下に広がる菜の花の黄色と桜のピンク(と運が良ければ青い空)が織り成す絶景もすばらしいですが、紫陽花の景色もすばらしい。

……と地元の努力は続いて桜以外でも知られるようになってきましたが、でも、、なんといっても権現堂の真骨頂は桜の時期ですよね。

余談ですが、敬愛する北野武監督の映画『Dolls』のロケが行われたこともあります。佐和子(菅野美穂)と松本(西島秀俊)が桜並木を歩くシーンでした。

権現堂公園(4号公園) 園内案内図

権現堂公園 4号公園(権現堂桜堤) 案内図

1号公園と行幸湖

1号公園の複合遊具。船の形をしています。2013.6.22撮影。

平成20年に完成した1号公園は、右写真のような大型の複合遊具がそろったの広場があり、調整池と広い芝生広場、多目的運動広場、ジョギングコース、水生花園などがあります。

1号公園と4号公園(権現堂桜堤)はまったく別の公園と考えた方が良さそうです。行幸湖沿いの遊歩道を桜堤から1号公園まで歩いてみましたが、30分近くかかってしまいました。

ただ、行幸湖沿いの遊歩道は気持ちが良いですね。のんびり散策するにはもってこいです。少しは整備も進んでいるようで、水遊びができそうな流れや健康遊具もありました。カヌーの倉庫も途中にありますね。のんびりするのも良いでしょうか。

行幸湖にある「権現堂大噴水(スカイウォーター120)」は、120年を迎えた埼玉県を象徴して噴き上げ高を120フィート(36.6メートル)にしたのだとか。迫力満点です。

以前は定期的に吹き上げていた(10:00〜20:00 15分間隔)のですが、ぼくが行った日は一度も吹き上がりませんでした。休止しているかもしれません。行幸湖は想像していたよりかなり大きい(長さ約約5km)ので、水辺の少ない埼玉県では貴重な場所です。

行幸湖は平成16年に開催された「埼玉国体」のカヌー競技の会場にもなりました。

権現堂公園(1号公園) 園内案内図

権現堂公園 1号公園 案内図
権現堂公園 1号公園 案内図

こんな記事も読まれています