関宿城博物館・関宿にこにこ水辺公園(野田市)
こんな施設があるよ
関宿城とは
関宿城への登坂角にあるお休み処「けやき茶屋」から見上げた。 |
北条氏康をして「関宿城を獲ることは一国を獲るに等しい」とまで言わしめた関宿城は、室町時代(15世紀)に古河公方足利氏の配下梁田成助によって築城されました。
本丸・二の丸・三の丸の部分だけでも約6,000坪もあったと言われています。
実際の本丸は現在の場所よりも南側のスーパー堤防の下に立っていました。
見学したい方は、坂の下にある「けやき茶屋」から南へ向かう農道を450m(徒歩約5分)くらい進むと「関宿城趾」と書かれた石碑と案内版が立てられているので足を伸ばしてみるのも良いかも。
その他の城池は、河川改修のためほとんどが埋没していますが、近くに移築された城門(関宿城の三の丸の門のひとつ−関宿城埋門(せきやどじょううずめもん))もあります。
簗田氏6代の支配の後、北条氏政に滅ぼされ、以後の関宿城は北条の軍事拠点となりました。
北条氏もまた、1590年、徳川の北条攻めで滅ぼされてしまいます。北条氏滅亡後、徳川家康は異父弟の松平康元を関宿城に配しました。当時は2万石だったそうです。
江戸時代には利根川水運の要衝として栄えました。
また、幕府重臣に取り立てられるための「出世城」とも呼ばれ、松平・小笠原・北条・牧野・板倉氏が目まぐるしく城主の座についたそうです。博物館のお土産物屋には「関宿城出世手形」なんてものあるほど。
ちなみに、ぼくの持っている「関宿城出世手形」には禄高七万三千石とあります。
久世氏が城主の時に明治維新があり、廃藩置県によって廃城されました。
博物館として再建
関宿城博物館にある模型。明治時代の堤防工事の様子を再現しています。 |
利根川が江戸川と分岐するところ、高い堤防の上で城下を見下ろすように建つ現在の関宿城が博物館として再建されたのは、1995年(平成7年)のことでした。
長きに渡る洪水との戦いの歴史と河川改修の歴史や水運の歴史を通して、人々と川の関わりをビジュアルに展示しています。詳しくはサイト内「関宿城博物館」をご覧ください。
お城マニアには、幕末の老中久世広周等を輩出した関宿藩の本拠関宿城の模型も用意されているので是非ご覧ください。
関宿城最上階の4階天守部分は展望台になっています。実際の関宿城を忠実に再現しているそうですので、これも見逃せません。
恐ろしく高いスーパー堤防の上の、更に地上4階の展望台なので、見晴らしは最高です。
この堤防のお陰で現在は水害の心配がなくなりました。博物館の水害の資料を見聞きすると、厳粛な気持ちになります。
また、江戸川の分流地点は土砂が貯まりやすいので、流れをよくするために取り除く浚渫(しゅんせつ)という作業をする必要があります。
関宿城への坂を登り切った左手駐車場の奥に、1960年代後半から20年くらい実際に稼働して川底の土砂を取り除き続けた「浚渫船(しゅんせつせん)」が展示してあります。
お子さんたちには、水害とセットでしっかりと説明をしてあげましょう。
関宿にこにこ水辺公園
関宿にこにこ水辺公園。2023年も木製の大きなアスレチックは健在です。 |
関宿城の西側(江戸川側)が子供たちを遊ばせることができる広場になっています。
「関宿にこにこ水辺公園」というのが正式な名称です。
奥に大型の木製複合アスレチックがある土の広場と、芝生の広場などがあります。
芝生広場は経年のためか、一面がクローバーに覆われています。時期になるとクローバーの白い花で敷き詰められます。
珍しいのが、芝生広場にたくさん並んでいるブロンズ製のゴリラ、パンダ、ナマズ、鯉、カバ、亀です。
慣れないとちょっと気味が悪いかもしれませんが、哲学的なゴリラの風情がぼくにはちょっとツボでした。
ゴリラの首に、白いクローバーの花で作られたネックレスがかけられていたこともありました。
博物館の裏手には日本庭園があります。
堤防の川側には中之島公園という公園もあります。こちらは日本一とも言われるコブシの大樹で知られているようですね。
関宿城博物館・関宿にこにこ水辺公園 園内地図
関宿城と関宿にこにこ水辺公園 全体図。 |
関宿城博物館 営業案内
- 入場料
- 個人 一般200円、高校大学生100円
- 団体(20名以上) 一般160円、高校大学生80円
- 中学生以下、65歳以上、障害者は無料
- 団体(20名以上) 一般160円、高校大学生80円
- 年間パスポート
- 一般1,000円
- 高校大学生500円
- 県立美術館・博物館共通パス 一般2,000円、高校大学生1,000円
- 高校大学生500円
- 企画展開催時の入館料
- 個人 一般300円、高校大学生150円
- 団体(20名以上) 一般240円、高校大学生120円
- 中学生以下、65歳以上、障がい者は無料
- 団体(20名以上) 一般240円、高校大学生120円
- 開館時間
- 9:00〜16:30(入館は16:00まで)
- 休館日
- 月曜日(月曜日が祝祭日または振替休日にあたる場合は開館し翌日休館。)
- 年末年始(12月28日〜1月4日)
- その他メンテナンス等で臨時に休館する場合あり
- 年末年始(12月28日〜1月4日)
- その他
- コインロッカー 無料(100円、あとで戻ってくる)
- おむつ換え台 女性トイレの中に1台あり
- 身がい者用トイレあり
- 身がい者用スロープあり
- 車椅子貸出 受付にて(6台)
- ベビーカー貸出 入口にて(2台)
- 英語と中国語のパンフレットもあります
- おむつ換え台 女性トイレの中に1台あり
関宿城博物館 アクセス
- 電車
- 東武日光線「南栗橋駅」から約8km(クルマで約25分)
- 東武日光線「幸手駅」から約9km(クルマで約25分)
- バス
- 東武伊勢崎線「東武動物公園駅」東口下車 朝日バス「境車庫行き」乗車 「新町バス停」下車 徒歩約15分 (30分に1本程度はあります)
- 東武野田線「川間駅」北口下車 朝日バス「境町行き」乗車 「新町バス停」下車、徒歩約15分 (1日に2〜3本しかありません)
- 「関宿城博物館」バス停は令和5年に廃止になりました。
- 東武野田線「川間駅」から野田市コミュニティバス「まめバス」を利用することも可能ですが、ルートが複雑な上「川間駅」からの直通は存在しないので乗り換える必要があります。
- 東武野田線「川間駅」北口下車 朝日バス「境町行き」乗車 「新町バス停」下車、徒歩約15分 (1日に2〜3本しかありません)
- クルマ
- 圏央道「境古河I.C」から約6km(約13分)
- 圏央道「五霞I.C」から約6km(約13分)
- 新4号国道(バイパス)「菱沼交差点(幸手市)」から約4km(約10分)
- 国道16号「野田市中里交差点」から約14km(約25分)
- 圏央道「五霞I.C」から約6km(約13分)
- 駐車場
- 100台(無料