大宮公園(さいたま市大宮区)

最終更新日 2021.11.30 撮影日 2021.11.17他

公園の紹介

東武野田線「大宮公園駅」方面の入り口。博物館側の入り口よりもこちらの方が子どもの遊び場に近い。ファミマのある通りを右折せずに直進します。

大宮公園は、明治18年のJR大宮駅の開業とともに、埼玉県初の県営公園としてオープンしました。元々は、隣接する氷川神社の境内の一部だったそうです。

県営の大宮公園と呼ばれるようになったのは戦後のことで、以前は「氷川公園」と呼ばれていました。

総敷地面積は約35ha

昭和55年に東側に開設された「第二公園」と、平成13年南側に開設された「第三公園」を合わせれば総敷地面積67.9haという気の遠くなるくらい広い公園です。「大宮第二公園」「大宮第三公園」

東武野田線には「大宮公園駅」という駅があるほどで、埼玉県中部東部地域の住民にとってはとてもメジャーな公園です。

サッカー場(NACK5スタジアム 2007年改築)や硬式野球場(西武ライオンズの公式戦も開催される)、水泳場、陸上競技場、弓道場、体育館、大宮双輪場(競輪場)などのスポーツ施設が充実していますので、公園で遊ばなくても一度は足を運んだことがあるかもしれません。

プロ野球とJリーグをそろって開催している公園はほかに聞いたことがないですよね。

東京の奥座敷だった??

大宮公園 埼玉百年の森
埼玉百年の森。樹齢100年を超える赤松の林。大宮公園は歴史が古いだけあって、どの樹木もとても大きい。

スポーツ施設以外では、「歴史と民俗の博物館」、「小動物園」、「児童スポーツランド(レトロな遊園地)」、日本庭園などがあります。

桜の古木が並ぶ自由広場の奥に行くと、「天空の城ラピュタ」に出てきそうなフォルムを持った 「樹齢百年超のアカシデ」 、お隣には護国神社と氷川神社。

石碑等はたくさんあるのに芝生広場がなかったり、公園の樹木は大半がアカマツと桜だったり、飲み屋風の飲食店が3〜4軒くらいあって昼間から大先輩方がおでんを肴にお酒を嗜んでいたりと、全体に古めかしいというか観光地的ノリというか威厳に満ちた歴史を感じさせる公園です。

昭和初期までは、武蔵野を思わせる草原や雑木林が残り、伊豆や熱海といった名だたる観光地と並ぶ東京の奥座敷といった感じだったのだそうです。

このあたりについては、2017年7月1日に放送された「ブラタモリ」で詳しく描写されていました。

また、多くの文人にも愛され、正岡子規、永井荷風、寺田寅彦、樋口一葉、森鴎外、田山花袋といった文人たちが、その作品に大宮公園の描写をしているそうです。

最も風情のある森は、「大宮公園」と書かれた入り口から入った右側にある「埼玉百年の森」でしょうか。

こちらには樹齢100年を超えるアカマツ林が広がっていて往時をしのぶことができます。

桜の名所

たぶん、埼玉県で一番の桜の名所でしょう。桜の木は1,200本といわれています。ここの桜は幹が太くてすごい枝ぶり。

春には約1,000本の桜が花をつける埼玉県有数の桜の名所でもあります。「 大宮公園 満開の桜 2017

最も南にあるわけでもないのに、なぜか県内で一番最初に満開を迎えることでも知られています。なぜでしょうね?

大宮公園のお花見で一番賑わっているのは自由広場側(野球場サッカー場方面)の桜です。こちらの桜はとにかく大きくて太い。背が高くて枝ぶりがすごい。

さすがに老木が多く、桜に保護するための立ち入り禁止エリアが何ヶ所も設けられています。

埼玉県では「桜守ボランティア」を募集して桜が枯れないように処置したり土壌を改良したり頑張っていらっしゃいますが、桜の木も生きものです。

ソメイヨシノの寿命という全国のソメイヨシノの名所がかかえる問題を等しく突きつけられているようです。

桜の古木が立ち並ぶ自由広場を取り囲むように作られた歩道に沿って様々なお店がぐるりと並び、日本的なお花見の情緒を盛り上げてくれます。

この自由広場は、言ってみれば疎林広場です。ですので、火気は厳禁。警備の目が厳重なのか、バーベキューをやっている方をあまり見かけなくなりました。

カラオケをガナリ立てるグループも少なくなったかも知れません。

2017年にお花見に行ったときは、広場を縫うように歩いて歌を歌っていたエレキギターとアンプを抱えた流しのおじさんがいて、とても印象的に残っています。

レトロな遊園地と小さな動物園

レトロな児童スポーツランド。昭和の香り漂う施設です。乗せるのがちょっと怖いのが玉にキズ。この裏手に小動物園。

桜が咲く自由広場の隣に「小動物園」と小さな遊園地「児童スポーツランド」があります。

ぼくはここの遊園地が大好き。その名も「児童スポーツランド」ですから。

仕掛けの大掛かりな乗り物を揃えた遊園地にばかり目が行きがちですが、小さい子供はこれくらいで充分なのです。小さい子は有名な遊園地に行ってもほとんど乗れるモノがありませんから。レトロな感じもとても良いです。

遊園地のお隣には大きな鳥舎が目を惹く小動物園があります。

園内には、ツキノワグマ、数種類の猿、鹿、ヤギ、山猫、狸や珍しい鳥類も飼育されています。無料ですからね。

お隣には武蔵の国一の宮の氷川神社が控えていますから、全部合わせると一大観光エリアです。

大宮公園はとても大きな公園ですので、お弁当を広げる場所にはこと欠きませんが、氷川神社近くの自由広場か、博物館横の埼玉百年の森が良いかもしれません。

上の方にも書きましたが、大宮公園にはだだっ広い芝生広場がありません。桜でいっぱいの自由広場は疎林広場で空の開けた空間ではありません。

唯一、埼玉百年の森に樹木に覆われていない空が大きな広場があるくらいです。

歴史と民俗の博物館へ行こう

歴史と民俗の博物館入り口。茶色の建物は樹木に隠れて見えてません。

個人的には大宮公園で一番のオススメは、公園の最北西部に建っている茶色の建物「埼玉県立歴史と民俗の博物館」です。

1971年に建設され、2021年で満50年を迎えました。

建物は「近代建築の三大巨匠」のひとりに数えられる、ル・コルビュジエの元で学んだ前川國男の設計です。

ル・コルビュジエは2016年「ル・コルビュジエの建築作品-近代建築運動への顕著な貢献-」として世界遺産に登録されたのでご存じの方も多いことでしょう。

彼によって設計された日本の「国立西洋美術館」が含まれていて、かなり話題になりましたよね。

「埼玉県立歴史と民俗の博物館」は建設当初から注目されていて、日本芸術院賞(1972年)、毎日芸術院賞(1972年)、建築業協会賞(1973年)、公共建築100選(1998年)、日本建築家協会25年賞(2002年)などを受賞しています。

博物館のオススメ

スタイリッシュなエントランスホール。床の模様と天井の作りが特徴的ですよね。正面の階段を登るとミュージアムショップ(カフェ)です。

「埼玉県立歴史と民俗の博物館」は、エントランスホールが特徴的で、2004年にはスピッツの「正夢」のMVが撮影されたほか、多くのテレビドラマなどのロケ地としても知られています。

博物館は、「10室の常設展示室」、「特別展示室」、自由自在座・ものづくり工房・昭和の原っぱの三つのエリアからなる体験施設「ゆめ・体験ひろば」、授乳・おむつ交換可能な「幼児コーナー」、「ミュージアムショップ(カフェパティオ)」等の施設があります。

常設展示は、旧石器時代から弥生時代までの遺物が展示された第1室から、第2室「古墳時代(行田で発見された金錯銘鉄剣のレプリカも展示)」、第3室「奈良〜南北朝時代」第4室「美術展示室」第5室「室町〜戦国時代」第6室「板碑−武士の心−」第7室「江戸時代1」第8室「江戸時代2」第9室「明治時代〜現代」第10室「水とくらし」です。

個人的に最も興味をそそられたのが第2室の古墳時代でした。

さきたま古墳公園の「稲荷山古墳」から出土した「金錯銘鉄剣」だけでなく、文字が刻まれた「江田船山古墳の銀錯銘太刀」と「稲荷台1号墳の王賜銘鉄剣」も展示されています。もちろんレプリカですが。

江田船山と稲荷台の剣を見たのは初めてだったので興奮してしまいました。

それと第6室の板碑に釘付けです。

板碑とは鎌倉時代からら戦国時代にかけて造られた供養塔で、板石卒塔婆とも呼ばれています。

受付を通ると左に見えてくる吹き抜けの第6展示室。大きな石柱は板碑(板石卒塔婆)。石造りの卒塔婆だそうです。

卒塔婆とは、お墓の後ろに立っている木製の平べったい細長い札のようなもので、供養のために経文や題目などを書いてあります。

あれを石で造ったのが板碑。それも途轍もなく大きい。当博物館には最大5.37mもの板碑が展示されています。

埼玉県には板碑が多いのだそうです。

「特別展示室」は「企画展」「特別展」が年に数回開催される入り組んだ構造の比較的大きな展示室です。

2021年はNHKの大河ドラマもあって渋沢栄一の生涯を紹介した展示も行われました。

ぼくが訪問したときは、「埼玉考古 50選」と題した特別展が開催されていました。埼玉県内各遺跡が出土した考古資料を年代順に展示して、地域の特色や人々の暮らしの移り変わりを再発見しようという趣旨でした。

加須の騎西城跡から出土した戦国時代の兜に見入ってしまいました。

展示室を見て回って疲れたら「ミュージアムショップ」で一休みしましょう。

好きな人が見たらきっと垂涎であろう品物が販売されていて、飲食も可能です。軽食ですが。

ハンドドリップで淹れてくれたコーヒーがとても美味しかった。

歴史と民俗の博物館 開館時間・観覧料等

休館日
月曜日(祝日・振替休日、GW中及び県民の日を除く)12月29日〜1月1日
その他臨時休館する場合あり
開館時間
9:00〜16:30(受付は16時まで)
観覧料
常設展 一般300円、高校生・学生150円、中学生以下無料、障害者手帳所持者無料、一般団体(20名以上)200円、学生団体(20名以上)100円
企画展 一般400円、高校生・学生200円、中学生以下無料、障害者手帳所持者無料、一般団体(20名以上)250円、学生団体(20名以上)150円
特別展 一般600円、高校生・学生300円、中学生以下無料、障害者手帳所持者無料、一般団体(20名以上)400円、学生団体(20名以上)200円
年間観覧券(常設展のみフリー、特別展・企画展は割引)
一般1500円
高校生・大学生750円

大宮公園 園内地図

園内にあった案内看板。でかいです。

アクセス&駐車場他

休園日
公園としての休園日はありません。
小動物園:原則として月曜日、12/29〜31。
大宮公園事務所:第1・第3・第5月曜日(祝日、国民の休日、振替休日、埼玉県民の日(11月14日)に当たる場合は、その翌日)、12/29〜1/3。
電車アクセス
「JR大宮駅」下車 徒歩20分(約2km)。
東武野田線「大宮公園駅」または「北大宮駅」下車 徒歩10分(約1km)。
大宮公園駅からの徒歩は2ルートあります。ひとつは駅前のファミリーマートの先のT字路を右に曲がって博物館や弓道場に近い入り口に向うルート、もうひとつはファミマの先のY字路を右折せずに直進して先にある大宮北中学校の横を右折するルート。こちらは動物園や児童スポーツランドに近い公園入り口です。子ども連れはこちらの方が良いかもしれません。
バスアクセス(本数が少ない)
「JR大宮駅」東口 国際興業バス「導守循環(寿能回り)」(大15)に乗車10分 「大宮サッカー場前」下車。
「JR大宮駅」東口 東武バス「吉野町車庫」(大47)に乗車10分 「サッカー場前」下車。
駐車場
270台(無料)、産業道路沿い(サッカー場脇)の東駐車場と博物館そばの西駐車場。西は極端に狭い。
競輪やイベント開催時はほぼ無理。
イベント等開催日は、大宮第二公園の駐車場(1,400台、無料)が便利。少し歩くけど。
駐車場利用時間
4月〜9月 8:30〜19:00。
10月〜3月 8:30〜17:30。

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