トーベ・ヤンソンあけぼの子どもの森公園(飯能市) カフェ プイスト(CAFE PUISTO)
おとぎの国のカフェ
右の池に見えているのがムーミンで言うところの「水あび小屋」です。 |
「カフェ プイスト」は、ムーミン公園として親しまれている「トーベ・ヤンソンあけぼの子どもの森公園」の中にできた北欧風カフェです。
以前から公園内に飲食店を建設する計画がありましたが、具体的に動き始めたのは2017年秋のことでした。
飲食店を建設する場所は「水あび小屋」へ降りる道の左側の崖の上です。2017年9月、立ち並んでいた大きな杉の木の一部を伐採し、2018年1月から3月末まで公園全体を閉園にして建設工事を行いました。
事業者の公募は2017年10月末から12月中旬にかけて行われ、4件応募があったそうですが、飯能市内で農園を営む「ひより農園さん」に決定しました。
賃料は1ヶ月25,000円だそうです。タダみたいなものですね(笑)。ちなみに、2018年11月現在は閉店していますが、入口の坂の下にあった「森の店」の使用料が1か月15,000円だったそうです。
もっと余計な情報ですが、建物の総事業費は1億3600万円、うち建物自体の建設費が9500万だそうです。設計費だけでも1000万円。すごいですね…。
こうして完成したのはご覧の通り、青い壁が特徴的な、公園のコンセプトそのままの素敵な建物です。
オープンしたのは2018年6月1日でした。市長をはじめ、お歴々が集まって盛大な式典が執り行われたそうです。
右下は飯能市の市民体育館です。 カフェの立つ場所の高度感が伝わりますか? |
靴を脱いで真ん中のカウンターへ
中央が注文して料金を払うカウンター。 |
カフェは、「きのこの家」や「森の家」「こども劇場」と同じく、靴を脱いで上がります。玄関の左に靴入れがあるので脱いだ靴を入れましょう。靴入れ横に地元の方が作られた野菜などを売っている棚があります。
玄関から上がった先にカウンターとその裏が厨房になっています。カウンターでメニューを見て注文してその場で代金も払っちゃうシステムです。
席はカウンターの左右にあります。
地元生産者の野菜とか。 カフェプイストのコーヒー豆もありました。 |
カウンターの右側
中央カウンターから右のフロア。 |
写真の通りの非常に変わった椅子が並んでいるのがカウンターの右側のフロアです。
この椅子は「EcoFurn(エコファーン)」と呼ばれるフィンランドのブランドで、金具や接着剤を使わずロープと木だけで組み立てられています。
ググったところ1脚約40,000円でした。どれもこれも豪華でびっくりです。
ただ、とても座りにくかったのです。お尻が痛い。
深く腰掛けて大きな背もたれに背中を預けるとなかなか気持ちが良いです。でも、難しいですね、いろいろ。
右のフロアの奥から入り口方面を。 |
カウンターの左側
中央カウンターの左側。 |
入り口カウンターの左手は更に遊び心が一杯です。
左の階段を上がると、階段の踊り場のような座敷のような開けた場所にいくつかの席と子どもの遊び道具が詰め込まれた背の低い棚があって、そこからヘアピンのように振り返ると更に階段があって、登った先にカウンターのような席があります。ここが建物の頂上??になります。
階段の踊り場風の席は、以前は人工芝を引いた子どもの遊び場だったのですが、2018年11月現在は客席になっています。
頂上?へはカウンターの右手にある螺旋階段からも上ることができます。
実際に登ってみましたが、これ小さいお子さんが遊ぶ場所みたいですね。ぼくみたいなデブな大人は抜けるのさえ一苦労でした。
螺旋階段を登った先に楕円形の出口があって少し開けた場所があります。すぐ隣がカウンター席なのですが、このあたりは公園のメイン施設である「きのこの家」を彷彿とさせるものでした。
上の写真の奥。 右にヘアピンの階段があります。 |
これがヘアピンの階段。 奥にカウンター席があります。 |
中央カウンターの右手には、 こんな螺旋階段もあります。 |
頂上部分のカウンター席。 |
カウンター席あたりから覗いたフロア。 |
ここをくぐると螺旋階段です。 |
いただいたモノ
10時の開店と同時に入って、「スモーブロー」と呼ばれるデンマークの伝統料理の中から「照り焼きチキン 900円」と「ドリップコーヒー」をセットでお願いしました。合計で1,050円でした。セットにすると飲み物を150円でいただけるのですね。
ちなみに、「スモーブロー」のスモーはバターでブローはパンという意味だそうです。
ライ麦などの薄切りパンにたっぷりとバターを塗って、その上に新鮮な魚介類やチーズ、ハム、野菜などを載せてできあがり。ブルスケッタの進化版みたいな感じです。軽くトーストしてあったようです。。
つけあわせの野菜はもちろん運営元の「ひより農園」生産ですね。オレンジのつけあわせは「キャロットラペ」でしょうか。一瞬ピクルスかと思いましたが。酸味さわやかで美味しかった。
メインのオープンサンドも照り焼きチキンとゆで卵とマヨネーズが良く合って美味しかった。
でも、男性はこれだけではお腹はふくれません。2皿くらい必要かも。
メニューは他にラテとかデザート類とか。スムージーもあるようですが寒くなってきたので来年までお預けかも知れません。
メニューは全品テイクアウト可能です
メニュー
「カフェプイスト」のプイスト」の「プイスト」はフィンランド語で「公園」という意味だそうです。そのまんまじゃん(笑)。
「公園へ行こう!」をご覧いただいている方ならご存じと思いますが、ぼくは常々公園にある飲食店は酷すぎると思っていました。
なんで、その飲食店を目当てに公園を訪問するくらいの気合いの入った飲食店を作らないのか不思議で仕方なかったのです。
素敵な公園に素敵な飲食店ができる。そうしてお互いに高め合って、公園のステータスも公園内の飲食店のステータスもあがっていく。
そんな飲食店があっても良いのにと、ずっと思っていたのでした。
2010年代に入ってぼくが思い描くようなことを自治体も考えるようになったのか、「つつじが岡公園」の「SUGAR HILL CAFE」、「久喜菖蒲公園」の「BEACON COFFEE AND BAKES」みたいな素敵な飲食店がオープンしています。
もちろん、当店もそんなお店のひとつ。というか最右翼かも知れません。
ぼくが訪問した日、三世代親子連れの若いお母さんが「ここに来たかったのよ」と祖父母と話しながらやって来られたのが印象的でした。
「カフェプイスト」ができて、公園の格がまたひとつ上がったかもしれません。そんな素敵なお店でした。
やっかいなのはあの椅子だけですねぇ〜〜(笑)。
おどぎの国
トーベ・ヤンソンあけぼの子どもの森公園 案内図
トーベ・ヤンソンあけぼの子どもの森公園 案内図 |
トーベ・ヤンソンあけぼの子どもの森公園 利用案内
「あけぼの子どもの森」公園入口。この坂を登ると公園です。左手に市民体育館。 |
- 開園時間
- 9:00〜17:00(入口の門が閉まります)
- 休園日
- 月曜日(月曜日が祝日の場合はその翌平日)、年末年始(12月28日〜1月4日)
- 入園料
- 無料
- 駐車場
- 市民体育館・市民球場・ホッケー場と共用 約250台
- 駐車料金
- 無料
アクセス
- 電車
- 西武池袋線 元加治駅下車 徒歩約20分
- クルマ
- 圏央道狭山日高インターより 約20分
- 圏央道入間インターより 約20分
- 関越自動車道川越インターより 約50分
- 圏央道入間インターより 約20分
- バス
- 最寄りのバス停は「円照寺入口」ですが、公園から徒歩約15分も離れています。その上、「仏子駅」(ぶし01「西武バス」)からのバスは一日に3本しかないため、バス便は現実的ではありません。